火花/又吉直樹

  • 2017.02.01 Wednesday
  • 23:23
評価:
¥ 1,296
(2015-03-11)

『野菜を売ってても漫才師やねん。』というフレーズが印象的。その前段はこう書いてる。
『漫才は面白いことを想像できる人のものではなく、偽りのない純正の人間の姿を晒すもんやねん。』
『つまりな、欲望に対してまっすぐに全力で生きなあかんねん。漫才師とはこうあるべきやと語る者は永遠に漫才師になられへん。長い時間をかけて漫才に近づいて行く作業をしているだけであって、本物の漫才師になられへん。憧れてるだけやな。本当の漫才師というのは、極端な話、野菜を売ってても漫才師やねん。』

お坊さんというのは掃除をしていも修行だし、ロックも音楽ではなくて生き方だと言う人もいる。しかし漫才もそうだとは思わなかった。

「欲望に対してまっすぐに全力で生きなあかんねん。」というのは談志が「落語とは業の肯定である」と言っていたのを連想する。業を肯定し、欲望に忠実なことが漫才道なんだろうか。
肯定も否定もできないかそう思って生きてる人もいるわけだ。笑い自体は破壊的でアナーキーなんだから過激な生き方となる可能性もある。

そこまでなくても本の中では生活のすべての場面で笑いにつながるセンスが求められ、ボケとツッコミとなっている。これは理解できる。メールを返すにしても普通に返してはいけない。

他にも求道的な笑いのあり方が色々出てくる。

『批評をやり始めたら漫才師としての能力は絶対に落ちる』
『自分とはこうあるべきやと思って、その規範に基いて生きてる奴って、結局は自分のモノマネやってもうてんねやろ?だから俺はキャラっていうのに抵抗があんねん』

『全ての芸人には自分の面白いと思うことがあるんですよ。でも、それを伝えなあかんから。そこの努力を怠ったら、自分の面白いと思うことがなかったことにされるから』
笑いに対する態度というのも真面目に取り組む人には結構シビアなものです。
他の芸人たちはこの本をどう読むのだろうか。自分たちのバイブルとなるのか、こんなもの自分でも書けるわいとなるのか。
 

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  • 2017.06.23 Friday
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